テレビが壊れたら火災保険で修理できる?補償範囲と注意点を解説
テレビが壊れたときに火災保険が使えるかどうかは、多くの方が気になるポイントです。
特に、子どもがテレビにおもちゃをぶつけて壊してしまった場合や、液晶画面が割れてしまったとき、または突然映らなくなった際には、修理費用や買い替え費用が高額になることもあります。
そうしたトラブルの際、火災保険が使えるかどうかを知っておくと安心です。
ここでは、火災保険が適用される条件について詳しく見ていきましょう。
目次
テレビは火災保険上の、家財か建物か
まず大前提として、火災保険には「建物」と「家財」の2つの補償タイプがあります。
テレビは一般的に「家財」に分類されるため、火災保険の契約で家財保険に加入していることが必要です。
建物に固定されている設備は建物
建物に固定された以下の設備や装置なども、建物として取り扱います。
- システムキッチン
- エアコン
- 給湯器
- 照明器具
- エアコン
- エアコン室外機
- エコキュート
- エネファーム
壁掛けテレビの場合は建物に該当することもある
壁掛けテレビの場合、ボルトやねじで壁に固定され、工具を使用しなければ取り外せない状態であれば、「建物」の補償範囲に含まれることがあります。
一方で、フックにかけるなど容易に取り外せる状態のテレビは、「家財」として扱われ、「家財保険」の補償範囲に含まれます。
保険会社によって判断が異なる場合があるので、保険会社や保険代理店に確認しておきましょう。
「汚損・破損」プランに加入しているか
次に確認すべきは、火災保険の補償内容に「汚損・破損」が含まれているかどうかです。
保険会社によっては「不測かつ突発的な事故」と呼ばれることもあります。
汚損・破損の事故例
- 子どもがおもちゃを投げてテレビを壊した
- 引っ越し中に誤ってテレビを落としてしまった
- 掃除機をかけている際、家具にぶつかってテレビが倒れ、画面が割れた
- ペットがテレビの配線を噛んで壊した
家財保険とは?補償内容を詳しく解説
火災保険には「建物」と「家財」の補償があり、それぞれを選択して契約することができます。
家財補償では、家庭内にある家財道具、家具、電化製品などが事故や災害で損傷した場合に、修理費用や買い替え費用を補償する保険です。
補償範囲
家財保険の補償範囲は、以下のようなさまざまな事例に対応しています。
- 火災
家が火事になった際の家財の焼失、消火活動による水濡れ損害。 - 風災
強風や台風などによって家財が被害を受けた場合。 - 水災
台風や豪雨で家財が水に浸かって使えなくなった場合。 - 盗難
泥棒に入られ、家財が盗まれたり壊されたりした場合。 - 破損・汚損
子どもが遊んでいて家具を壊したり、日常生活の中で偶発的に家具や電化製品を破損した場合。
家財保険は、火災や自然災害だけでなく、日常の思いがけない事故にも幅広く対応しているため、安心して日々の生活を送ることができます。
家財保険の対象とならないケース
一方、以下のような場合は家財保険の対象外となることがあります。
- 経年劣化
家電製品は使用するうちに自然と劣化していきます。
例えば、テレビの寿命は通常8〜10年と言われており、単に古くなって映らなくなった場合は、火災保険での補償は受けられません。 - 故意による破損
意図的に壊した場合や、明らかに不自然な破損は補償されません。 - 建物外での破損
家財保険は、契約している家の中で生じた事故に対してのみ適用されます。
したがって、例えば車でテレビを運んでいる最中に壊れてしまった場合や、引越し業者が建物外で破損させた場合は、補償の対象外となります。 - 画像表示装置のみの損害
破損・汚損のみ、保険金が支払われない場合があります。
液晶ディスプレイ等に発生することがある、いわゆるドット落ち・ドット抜け・ドット欠けについては、画像表示装置のみの損害となり、補償の対象とはなりません。
ディスプレイ表面のガラス基盤まで破損があれば、補償の対象となります。 - 免責金額に満たない損害
免責金額とは、自己負担額のことです。
例えば、修理費用が10万円でも、免責金額が3万円の場合、保険から支払われるのは7万円になります。
修理費用が免責金額を下回る場合、補償が受けられないこともありますので、事前に免責金額を確認しておきましょう。
テレビが壊れた際の保険金請求の流れと注意点
テレビが壊れてしまった場合の保険金請求方法の流れについて確認しましょう。
保険金請求の流れ
- 保険会社に連絡する
まず、契約している保険会社に連絡して、事故の内容を報告します。
事故が起こった日時や原因、テレビの損傷具合をできるだけ正確に伝えることが重要です。 - 被害状況の写真を撮る
損傷したテレビの状況は、スマートフォンなどで撮影しておきましょう。
これらの写真は、保険会社に提出する必要があります。
特に、損傷箇所や事故発生時の状況が分かる写真が重要です。 - 修理業者に見積もりを依頼する
修理が可能な場合は、電気屋さんなど修理業者に見積もりを依頼しましょう。
見積書も保険金請求時に必要な書類となります。
テレビが古く、修理不能という場合には、同等商品の購入代金の見積書を取りましょう。
テレビの大きさや機能的にグレードアップした場合には、そのグレードアップした部分について保険金はお支払い対象とはなりません。 - 必要書類を保険会社に送付する
保険会社から送られてくる保険金請求書に必要事項を記入し、損害写真と修理見積書を同封して返送します。 - 保険金が振り込まれる
書類を提出した後、保険会社が審査を行い、補償が認められれば保険金が指定の口座に振り込まれます。
審査には数日〜数週間かかることが一般的です。
テレビが映らない原因はアンテナかも?アンテナ修理も火災保険の対象に
テレビが突然映らなくなった場合、原因がテレビ本体ではなくアンテナにあることも少なくありません。
特に、落雷や台風などの自然災害の影響でアンテナが故障するケースがあります。
このような場合も、火災保険で補償を受けられることがあります。
アンテナ修理が火災保険の対象になる場合とならない場合
自然災害による損害
落雷や強風でアンテナが破損した場合は、火災保険の「風災」や「落雷」補償の対象になります。
この場合、アンテナの修理や交換費用も保険でカバーされることがあります。
経年劣化
アンテナの寿命や経年劣化が原因で映りが悪くなった場合は、火災保険の補償対象外となります。
アンテナの寿命は通常10年程度とされていますので、古いアンテナは注意が必要です。
火災保険を使う際のよくある質問(FAQ)
まとめ:火災保険で損しないためのポイント
テレビが壊れた際に火災保険を利用できるかどうかは、契約内容や事故の状況によって異なります。
火災保険の契約内容を見直し、家財保険や「汚損・破損」プランが含まれているか確認することが重要です。
また壁掛けテレビの場合には、テレビが建物・家財のどちらに該当するのか、保険会社に確認しておきましょう。
また、損害が発生した場合は、保険会社に連絡し、保険金請求手続きを行うことでスムーズに補償を受けられるでしょう。
最後に、火災保険を最大限に活用するためには、保険の知識を持ち、適切な補償内容を選ぶことが大切です。
分からない点や保険の相談をしたいという方は、お気軽にお問い合わせください。