マンション管理組合役員を断るとどうなる?無難に断る神対応!


ポストに役員就任のお願いが入ってた…仕事も忙しいし、親の介護もあるのにどうしよう?
「ある日、ポストに『管理組合役員就任のお願い』という手紙が。
仕事も子育ても忙しいし、親の介護も…。『どうしよう…』と、パートナーと顔を見合わせていませんか?」
ご自身の時間を大切にしたいと考えている方にとって、管理組合の役員就任は大きな悩みの種になりがちです。
断ればご近所との関係が気まずくなるかもしれない、でも引き受ければ貴重な時間や心の余裕が奪われてしまう。
そんな板挟みの状況に、漠然とした不安を感じている方は少なくありません。
この記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、役員を「断る」という選択肢の法的な根拠から、円満に辞退するための具体的な方法、さらにはあなたの「大切な資産」であるマンションの価値を守るための新しい知識まで解説します。



大丈夫です!役員は法的に断ることができます。ただし、断り方が重要なんです。一緒に最適な解決策を見つけましょう。
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- 複数の保険会社から保険料を比較して、理事の納得の上で保険に加入したい!
- 初めて管理組合で保険に加入することを検討している・自主管理だが、どのように進めれば良いか分からない!
もしも、マンション総合保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談下さい。
目次
役員就任は法的義務ではない!でも「断り方」が重要
多くの方が一番知りたい結論からお伝えします。
マンション管理組合の役員就任は、法的には断ることが可能です。
分譲マンションに関する最も基本的な法律である「建物の区分所有等に関する法律(通称:区分所有法)」や、国土交通省が示す「マンション標準管理規約」のどこにも、所有者に役員就任を強制する規定はありません。
つまり、「役員になることは義務ではない」のです。
この事実だけでも、少し肩の荷が下りたのではないでしょうか。



しかし、ここで安心してはいけません。皆さんの大切な資産を守る視点から、もう一歩踏み込んだお話をさせてください。
マンションは、私たちの生活の基盤であると同時に、人生で最も大きな買い物の一つであり、重要な金融資産です。
そして、その資産価値は管理組合の運営状態に大きく左右されます。



もし誰もが役員を断ってしまったら、マンションの資産価値が下がる可能性があります。だから「どう断るか」が大切なんです。
もし、誰もが「義務ではないから」と役員を断ってしまい、管理組合が機能しなくなったらどうなるでしょうか。
建物の清掃や修繕がおろそかになり、住環境が悪化し、結果としてマンションの資産価値は下がってしまうかもしれません。それは、役員を断ったご自身にとっても大きな損失です。
だからこそ、重要なのは「断れるかどうか」ではなく、「どのように断るか」です。大切なのは、他の住民との関係を良好に保ち、管理組合の運営が滞らないように配慮する「円満な辞退」です。この記事では、そのための具体的な知識と選択肢を、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
なぜ役員就任を断りにくいと感じるのか?
「法律で義務じゃないなら、どうしてこんなに断りにくいんだろう?」



法的義務じゃないって聞いて安心したけど、でも現実は断りにくい雰囲気があるんですよね…
多くの方がそう感じているはずです。
そのプレッシャーの正体は、法律の建前と、マンションでの暮らしの現実との間にある大きなギャップにあります。
さらに、日本の社会構造の変化という、もっと大きな問題も関係しています。
この章では、皆さんが感じている「断りにくさ」の背景を、法律、データ、そして管理組合運営の実態という3つの側面から解き明かしていきます。
1.法律の建前と現実のギャップ
まず、法律の基本をしっかり押さえましょう。分譲マンションの所有者(区分所有者)は、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」に基づき、全員で「管理組合」という団体を作ることが定められています。
これは、マンションという共同の財産を、みんなで維持管理していくための組織です。
国土交通省が作成したマンション管理規約のひな形である「マンション標準管理規約」でも、区分所有者全員で管理組合を構成するとされています。ここまでは、マンションの所有者としての「義務」と言えます。
しかし、問題の「役員」については話が別です。
区分所有法や標準管理規約では、役員は総会(マンション所有者全員が集まる最高の意思決定の場)で「選任する」(選ぶ)と定められているだけで、「区分所有者は役員に就任しなければならない」という義務はどこにも書かれていません。



法律では「選挙」で選ぶとされているのに、実際は「持ち回り」が多いんです。このギャップが混乱の原因になっています。
法律上は断る権利があるのに、慣習として断りにくい空気が生まれてしまう。
まずはこの基本構造を理解してください。
2.深刻化する高齢化問題!データが示す役員不足の実態
では、なぜ多くのマンションで「持ち回り(輪番制)」という慣習が採用されているのでしょうか。
その背景には、避けることのできない社会問題、「2つの老い」、つまり「建物の老朽化」と「住民の高齢化」があります。
国土交通省が5年ごとに行っている「マンション総合調査」の最新データを見ると、この問題の深刻さがはっきりとわかります。
この調査によると、マンション居住者のうち70歳以上の割合は25.9%に達し、調査を重ねるごとに増加しています。特に、昭和59年(1984年)以前に建てられた古いマンションでは、70歳以上の居住者の割合が55.9%、つまり半数以上にも上るのです。



あなたが困っているのは、あなただけの問題ではありません。日本中のマンションが直面している構造的な課題なのです。
この事実を知ることで、少し客観的にご自身の状況を見つめ直せるのではないでしょうか。
3.輪番制のメリット・デメリット
こうした「なり手不足」の中で、役員を確保するための現実的な仕組みとして広く採用されているのが「輪番制」です。これは、部屋番号順などで役員を割り振る、いわゆる持ち回り制度のことです。
この制度には、もちろんメリットもあります。
- 公平性が保たれる
特定の誰かに負担が偏らず、全員で公平に責任を分担するという考え方です - 管理への関心が高まる
役員を経験することで、自分の住むマンションの運営やお金の流れに関心を持つきっかけになります
しかし、住民の高齢化が進む現代において、この制度のデメリットが深刻化しています。
- 意欲や適性に関係なく役員が選ばれる
管理に関心がない人や、多忙で活動が難しい人も役員にならざるを得ず、運営が形骸化する恐れがあります - 運営の継続性が失われる
役員が1~2年で入れ替わるため、大規模修繕のような長期的な課題への取り組みが中断しがちです - 断る人が出ると機能不全に陥る
輪番制を前提にしているため、辞退者が出ると他の人への負担が増し、不公平感や人間関係の悪化につながりやすくなります



輪番制は理想に基づいた制度でしたが、社会の変化で制度疲労を起こしています。新しい解決策が必要な時期に来ているんです。
役員の役割を正しく理解することも、不安を和らげるためには重要です。
下の表で、主な役職とその仕事内容を確認してみましょう。
| 役職 | 主な仕事内容と役割 |
|---|---|
| 理事長 | 管理組合の代表者であり、リーダー。区分所有法で定められた「管理者」にあたります。理事会や総会を招集し、議長を務め、決定事項を実行する責任者です。マンションの顔として、様々な判断と責任を担います |
| 副理事長 | 理事長を補佐する役割です。理事長が病気や出張などで不在の際には、その職務を代行します。理事長の良き相談相手となることが期待されます |
| 会計担当理事 | 管理費や修繕積立金といった、管理組合のお金の管理全般を担当します。収入と支出の記録、保管、支払い、決算案の作成など、正確さが求められる重要な役職です。管理会社に会計業務を委託している場合は、その内容をチェックする役割が中心となります |
| 監事 | 理事会の業務執行や、管理組合の財産状況が適正に行われているかをチェックする「監査役」です。理事会からは独立した立場で、客観的に運営を監視します。問題があれば総会で報告し、必要に応じて臨時総会を招集する権限も持っています |
円満に役員を辞退するための3つの具体的方法
役員を断りにくい背景が理解できたところで、次はいよいよ実践編です。ここでは、ただ断るのではなく、ご自身の資産価値と良好なコミュニティを維持するための「賢い断り方」と、具体的な「代替案」を3つご紹介します。



背景は分かったけど、実際にどう断ればいいの?
角が立たない方法を知りたいです。
大切なのは、一方的に拒否するのではなく、「自分は役員を引き受けられないけれど、別の形で協力したい」という姿勢を示すことです。
理由の伝え方で印象が変わる!効果的な説明方法
やむを得ず役員を辞退する場合、その理由の伝え方ひとつで相手の受け取り方は大きく変わります。
重要なのは、誠意と具体的な説明です。
「仕事」を理由にする場合
ただ「仕事が忙しい」では、他の住民の共感は得にくいでしょう。
なぜなら、多くの方が仕事をしながら役員を務めているからです。
「頻繁な海外出張があり、月に一度の理事会への出席が物理的に困難です」や「シフト制の勤務で、土日に開催される会議にはほとんど参加できません」など、役員の業務遂行が難しいことを具体的に説明しましょう。
「健康」を理由にする場合
ご自身の通院や持病、あるいはご家族の介護などは、非常に正当な理由です。この場合も、「現在、定期的な通院が必要で、体調が不安定なため、責任ある役職を全うすることが難しい状況です」といったように、謙虚かつ誠実に伝えることが大切です。



病名などを詳しく話す必要はありません。
なぜ役員が務まらないのか、その根拠を丁寧に説明することで理解を得やすくなります。
「家庭の事情」を理由にする場合
「小さい子供がいる」という理由もよく聞かれます。
しかし、これも他の方から「家族で協力すればできるのでは?」と思われがちな理由の一つです。
そこで効果的なのが、将来的な協力を約束することです。「子供がまだ小さく手がかかるため、今は難しいのですが、小学校に上がったらぜひ協力させてください。今回は、次の順番の方にお願いできないでしょうか」と提案することで、協力の意思があることを示せます。
いずれの理由であっても、「役員を引き受けてくださる方々には感謝しています」「何か別の形でお手伝いできることがあれば」という感謝と協力の姿勢を添えることを忘れないでください。
選択肢1 協力金制度で公平性を保つ方法
役員を辞退する代わりに、一定の金額を支払う「役員辞退協力金(または組合活動協力金)」という制度を導入している管理組合が増えています。
これは、役員を務める人とそうでない人の間の不公平感を、金銭によって調整しようという合理的な仕組みです。
協力金の相場
金額はマンションによって様々ですが、調査によると年間3万円~4万円が最も多い価格帯です。月額に換算すると2,500円~5,000円程度が一般的と言えるでしょう。
過去には、月額2,500円の協力金制度の妥当性が裁判で争われ、管理組合側が勝訴した事例もあります。
注意点
この協力金制度は、管理組合が勝手に要求できるものではありません。
必ず、総会での決議を経て、管理規約に明確に定められている必要があります。
もしあなたのマンションにこの制度がない場合、辞退の交渉と合わせて、このような制度の導入を提案してみるのも一つの手です。
その際、集めた協力金は、役員を務める方への報酬(役員報酬)の原資にしたり、後述する専門家への委託費用に充てたりするなど、使途を明確にすることが重要です。
選択肢2 第三者管理方式という新しい解決策
役員のなり手不足が深刻で、管理組合の運営自体が困難になっている場合、「第三者管理方式」という選択肢があります。これは、理事会そのものや、理事長の役割を、「マンション管理士」のような外部の専門家に委託する方式です。
メリットとデメリット
メリット
最大のメリットは、専門家による安定的で質の高い管理が実現できることです。
役員の負担から解放され、住民間のトラブルも減る可能性があります。
デメリット
一方、デメリットは費用がかかることです。委託費用は管理費から支出されるため、全戸で負担することになり、管理費の値上げにつながるケースがほとんどです。
また、管理を専門家に任せきりにすることで、住民のコミュニティ意識が低下する可能性も指摘されています。
費用の目安
費用はマンションの規模や委託する業務内容によって大きく異なりますが、目安としては月額5万円~10万円以上かかる場合が多いようです。
この費用を全戸で割った金額が、一戸あたりの負担増となります。
選択肢3 役員賠償責任保険で不安を解消する方法
「いろいろ考えたけれど、今回は引き受けざるを得ないかもしれない…」



結局引き受けることになりそう…でも、もし何か問題が起きたら個人に責任を問われるんじゃないかと不安です。
もしあなたがそう結論付けたとしても、まだ不安は残りますよね。
最大の不安は、「万が一、何か問題を発生してしまったら、個人で責任を問われるのではないか?」ということではないでしょうか。
その不安を解消してくれるのが、マンション管理組合で加入する火災保険の特約「管理組合役員賠償補償特約」です。
これは、役員がその業務を遂行する中で、過失によって第三者に損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合に、その損害賠償金や弁護士費用などを補償してくれる保険です。
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契約者は管理組合で、保険料は管理費から支払われるため、役員個人の負担はありません。具体的には、以下のようなケースで役員を守ってくれます。
- 会計担当理事の修繕積立金横領に、理事長や監事が気づかなかった監督責任を問われ、損害賠償を請求された
- 理事長が管理していたパソコンから、ウイルス感染により住民名簿が流出してしまい、プライバシー侵害で訴えられた
- 管理費の滞納者への督促を怠ったため、管理費が時効で回収不能になり、その損害を組合から請求された



この保険は現代的な「お守り」です。個人資産を失うリスクがなくなれば、安心して役員を引き受けられますよね。
この保険は、単なるリスク対策ではありません。
役員のなり手不足という社会問題に対する、非常に有効な解決策の一つなのです。
役員になることの最大の心理的ハードルである「個人資産を失うリスク」を取り除くことで、住民は安心して役員を引き受けられるようになります。
保険料も、マンション全体で年間数万円程度と、比較的安価な場合が多いです。
役員のなり手不足という課題に対して、どのような解決策が考えられるか、下の表にまとめました。
ご自身のマンションの状況と照らし合わせてみてください。
| 選択肢 | メリット | デメリット | 費用の目安 |
|---|---|---|---|
| ①役員報酬の導入/増額 | ・役員になるインセンティブが生まれる ・業務に対する責任感が向上する | ・財政的な負担が増える ・金額設定で揉める可能性がある | 月額数千円~1万円程度 |
| ②協力金制度の導入 | ・辞退したい人が堂々と辞退できる ・役員との公平性が保たれる | ・「お金で解決」という風潮を嫌う人もいる ・規約改正の手間がかかる | 年間3万円~5万円程度 |
| ③第三者管理方式の導入 | ・専門家による安定した運営 ・役員の負担が抜本的に解消される | ・管理費が高額になる ・住民の管理への関心が低下する恐れ | 月額5万円~10万円以上 |
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これまで解説してきた内容をより身近に感じていただくために、具体的な3つの家族のケーススタディをご紹介します。成功例、失敗例、そしてトラブル解決例。これらの物語を通じて、ご自身の状況を客観的に見つめ直し、最適な行動を考えるヒントにしてください。
【成功例】40代共働き夫婦の円満解決事例
40代で共働き、小学生の子供がいるAさん夫婦のもとに、役員就任のお願いが届きました。
正直、時間的な余裕はありません。
しかし、二人は一方的に断るのではなく、まず理事会が開催される前の説明会に参加しました。
そこで、「夫婦共に仕事が忙しく、平日の夜の会議に毎回出席するのは難しいのですが」と正直に伝えつつ、「広報誌の原稿チェックなど、自宅で週末にできる作業ならお手伝いできます。また、最近はオンラインでの会議も普及しているので、導入を検討してみてはいかがでしょうか」と代替案を提案しました。
その協力的で前向きな姿勢が評価され、理事会は「では、今回は次の順番の方にお願いし、Aさんには数年後、お子さんがもう少し大きくなってからお願いすることにしましょう」と快く了承。
Aさん夫婦は、ご近所との関係を損なうことなく、円満に辞退することができました。
【失敗例】コミュニケーション不足が招いた孤立
仕事一筋で、マンション内の付き合いを「面倒なもの」と考えていたBさん。
役員就任のお願いに対し、「仕事が多忙なため、一切お引き受けできません」とだけ書いたメールを返信し、その後は無視を決め込みました。
彼の態度は、同じように忙しい中で役員を務めている他の住民から「自分勝手だ」と反感を買ってしまいました。
それ以来、エレベーターで会っても挨拶が返ってこないなど、マンション内で孤立するように。
些細なゴミ出しのルール違反でも、真っ先にBさんが疑われるような気まずい雰囲気が生まれてしまいました。



コミュニケーションを軽視した一方的な拒否は、結果的に自分の住み心地を悪くしてしまいます。誠意ある対応が大切です。
【トラブル解決例】保険に救われた理事長の実話
築30年になるCさんのマンションでは、長年、会計担当理事を務めていた高齢の住民が亡くなり、役員が交代しました。
新しい会計担当者が帳簿を詳しく調べたところ、長年にわたる少額の使途不明金、つまり横領の事実が発覚しました。
管理組合は、亡くなった元会計担当者の遺族と、その不正に気づかなかった当時の理事長や監事に対し、監督責任を問い、損害賠償を求める事態に発展しました。
理事長だったCさんは、真面目に務めていただけにパニックになりました。
「まさか自分の個人資産から数百万円も支払うことになるなんて…」。
しかし、幸いなことに、この管理組合は数年前に「管理組合役員賠償補償」に加入していました。
結果的に、弁護士費用や組合に支払うことになった賠償金は保険でカバーされ、Cさんたちの個人資産は守られました。



この事例は、役員の責任が他人事ではないことを示しています。保険の重要性を改めて考えるきっかけにしてください。
よくある質問
ここでは、皆さんが抱きがちな疑問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。
まとめ マンション管理組合役員を断るとどうなる?無難に断る神対応
ここまで、マンション管理組合の役員を断るための様々な知識と選択肢について解説してきました。
役員就任は法的な義務ではないこと、しかし円満な辞退と協力的な姿勢がご自身の資産価値を守ることにつながること、そして役員のなり手不足は日本社会全体の構造的な問題であり、協力金や第三者管理、管理組合役員賠償補償といった解決策があることをご理解いただけたかと思います。
では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。
まず取り組むべき2つのこと
- 管理規約と総会議事録の確認
ご自宅の書棚から「管理規約」と「総会議事録」を取り出して、役員の選任方法や報酬の有無を確認しましょう。 - 専門家への相談
規約を読んでも不安が残る場合は、一人で抱え込まないでください。
FPなどの専門家が、あなたの状況に合った最善の選択肢を一緒に見つけるお手伝いをします。
管理規約の確認から始めることで、具体的な対策が見えてきます。不安があれば、お気軽にご相談ください。
あなたのマンションという大切な資産と、穏やかな未来を守るための第一歩を、今日から踏み出しましょう。


